紀元前2000年ごろに北アフリカからケニア地域へクシ語系の民族移動が行われた。東アフリカに位置するケニアの領土には、前期旧石器時代以来、人々が居住している。紀元前1000年までに、バンツー語系、ナイル語系の民族がケニアの地域に移動し、今日のケニア国民を形成する民族として定住した。7、8世紀頃には、アラブ人が海岸地域に定住しており、モンバサやマリンディなど交易の拠点を建設した。10世紀までにケニア沿岸部には、バンツーとアラブの言語が混ざったスワヒリ語のスワヒリ文明が栄え始めた。1418年頃に明の鄭和の艦隊の一部がマリンディにまで到達した記録が残っている。15世紀末、ヴァスコ・ダ・ガマの来訪をきっかけにポルトガル人が進出するも、やがて撤退しアラブ人が再進出。18世紀にはアラブ人の影響力が内陸部にまで及び奴隷貿易や象牙貿易などが活発になる。その後、1828年にオマーン帝国のスルタン・サイイド・サイードがモンバサを攻略した。